ここ3日間くらい寒い日が続いていたが、今日は暖かい。

気温は10℃くらい。

風がなく、陽ざしが暖かく感じる。

さっきからDRでいくつかの林道の入口を突っついているが、

まだ雪が多くて奥には行けない。

美流渡朝日にある、旧万字線の朝日駅舎で一休み。

暖かい陽ざしを浴び、雪解け水の流れる音に癒やされている。

のんびり日向ぼっこしていると、

駅舎の軒下の日の当たる場所にカナチョロを見つけた。

人差し指くらいの大きさ。

一瞬、ヘビの子どもかと思ったが、よく見ると手足がある。

だからヘビではない。

トカゲにしては手足が小さくシッポの形も変わった感じがするが、トカゲの仲間なのだろう。

この辺で見かけるトカゲみたいな生き物はだいたい「カナチョロ」と呼ばれている。

このカナチョロも日向ぼっこしてる感じがする。

私が近寄ると素早く隠れるが、

離れるとすぐに頭を出してくる。

ここは美流渡朝日地区の外れで、

目の前の道道38号線を時々車が通るが、

それ以外には雪解け水が流れる音しか聞こえない。

明日はもっと暖かくなるだろうから、この道で万字まで行ってみようと思う。

冬期通行止めで夕張までは行けないが、今の季節の万字にも見ておきたい場所がいくつかある。

朝日駅周辺は鉄道記念公園となっているが、

置かれているSLはまだブルーシートを被っている。

ここ数日で一気に雪解けが進み、園内はウペペワッカによるヤチネウシケでまだ歩けない。

雪解け水のことをアイヌ語で「ウペペワッカ」、泥濘のことを「ヤチネウシケ」(ヤチ=泥 ネ=〜になる ウシケ=場所)と言う。

明日、万字に行ったら、

まずアイヌ語で自己紹介する。

山の精霊たちに、「クレヘ アナクネ ユタカ ネ」(ク=私 レヘ=名前 アナクネ=〜は ユタカ=ゆたか ネ=である)と言う。

旧国鉄万字線は大正3年(1919年)から昭和60年(1985年)まで稼働していた。

ここらで採れた石炭を運び出すために鉄道が作られたが、

エネルギー革命で炭鉱が閉山となり、

急速に過疎化が進んだために廃線となったの。

空知には炭鉱や鉄道の遺構が多く残されている。

人のいなくなったかつての集落、荒れ果てた神社仏閣、開拓記念碑などなど。

炭鉄港ブームで歴史好きな人が訪れたりもしているが、

私も、地元のことをもっと学びたいと思う。

わりと歩き回っている方だと思うが、

あらためて現地を巡り、

話したり書いたりしていきたい。