今日は松の内の最終日なので、近所の神社の「どんど焼き」に行ってきた。

各家庭から持ち込まれた正月飾りが大きなかがり火の中に次々と放り込まれる。

火を見るのが好きな私は、しばし放心して眺めていた。

でも何故、正月飾りを燃やすのか?

正月には門松や注連飾りによって歳神を迎え入れる。

どんど焼きには、松の内が明けてからそれらを燃やすことによって炎とともに歳神を見送る意味があるらしい。

この話を聞いた時、アイヌ民族のイオマンテが頭に浮かんできた。

イオマンテ(イ=それ(カムイ) オマン=行く テ=~させる)は「カムイを送る」という意味である。クマの姿を借りて人間界にやってきてくれたカムイを丁重にもてなし、感謝の気持ちとともに見送りの宴を行ってカムイを神の世界に送り返す儀式である。

「迎え入れた神を送り帰す。」

この精神はどんど焼きもイオマンテもまったく同じではないか。

アイヌ民族の風習が身近な道産子としては、どんど焼きは和式イオマンテのようにも思える。

ちなみに北海道ではどんど焼きというが、全国各地でその呼び名は様々。とんど(歳徳)、とんど焼き、どんど、どんど焼き、どんどん焼き、どんと焼き、さいと焼き、おんべ焼き、左義長、鬼火焼き等々。

地域によっては子どもの守り神である道祖神を祀るというのも面白い。同時に道祖神は村の守り神でもあり、アイヌ民族のコタンコロカムイ(シマフクロウ)ともイメージが重なる。