夜中の3時に目が覚めた。
とにかくウクライナの動向が気になる。
ここのところ仕事中も落ち着かなく、常に考え事をしている。
今の私を取り囲む日常は平和そのもので、
私の心の中と大きなギャップがある。
私の心配は、危機の中で人々の意識の分断が進むこと。
これに尽きる。
危機が迫ると、大衆は物事を単純化して理解しようとする傾向がある。
どちらが正義で、どちらが悪だ、みたいな。
当たり前だが、
欧米側にもロシア側にも事情がある。
どちらも人間なのだし、考え方は基本的に同じ。
人間は環境に左右される。
今、欧米の理屈を振りかざしている政治家や学者たちはロシアに生まれ育っても同じ主張をするだろうか。
プーチンだって、もしアメリカに生まれ、生活していたら、欧米側のシステムの中で立ち回っているに違いない。
狭い地球に70億を超える人がひしめき合っているのだから、
それぞれに事情がある。
どうしても折り合いがつかなくなり、
ぶつかりあうこともあるだろう。
だが、
どちらか一方が正しく、一方が悪いということはあり得ない。
私、一個人としては、
せめて、
必要以上に対立を煽るのだけは止めて欲しいのだ。
だが、
この国のメディアは、
「日本は安全」という、根拠のない前提の上に立ち、
無責任に状況を単純化しようとしたりする。
分断が進むのも現実であり、
結局のところ、私たちはこの現実の中で生きていくしかない。
そうは言っても、
思考停止もできない。
私としては、
それぞれの立場を理解し合う動きを広げていきたい。
だが、今の生活の中でその思いを表現する場が見当たらないでいる。
心の叫びを声にしても、
周囲に伝わっていかないもどかしさ。
私たちは、いつでも様々な情報を取り込むことができるが、
流れている情報が全てではない。
私を含め、大衆は操作されている。
その結果、
この期に及んでも、
今の私たちを取り囲む日常は何も変わっていない。
大規模な世界戦争になる可能性があると思うが、
対岸の火事、所詮は他人事。
そんな空気の中に、私たちは閉じ込められている。
こんな風に感じているのは私だけではない。
この狭い地球で殺し合いが始まっても、
何ごともないように、
朝早くから夜遅くまで、
普通に会社で働きながら、
悶々とした思いを抱え、そのやり場を見つけられないでいる人がものすごく多いのだと思う。
世界戦争への不安が急速に膨らんでいるが、
それ以上に、
個々の思いと、個々を抑え込む社会とのギャップの大きさ。
たくさんの人が、そこに茫然と立ち尽くしているような気がしている。