FBの「思い出」機能で過去の投稿をチェックしていたら、懐かしい写真が出てきた。

中央に直径4ミリほどの黒い石のようなものがある。

彼の名は、「痛天覚 詰三郎」(つうてんかく つめさぶろう)。

ちょうど9年前、6時間の激痛を経て私のおなかから生まれてきた。

2006年以来、私は、詰次郎、詰三郎、詰四郎、詰五郎、詰六郎と、立て続けに尿路結石を経験してきた。

結石の成分は人によるが、多いのがシュウ酸カルシウム。

紅茶やホウレン草などに多く含まれるシュウ酸とカルシウムが結合し、腎臓の中に石ができる。

腎臓に石ができるのは珍しいことではない。

たいていの石は、小さいうちに尿管を経て尿とともに体外に排出されるのだが、

中には腎臓の中で大きくなり、

尿管を通る時に、尿管の内壁をかっちゃくようにしながら出ていくことがある。

これがなかなかに痛いのだ。

子どもを妊娠、出産しない男性にとって、尿路結石は最大の痛みとも言われている。

結石の形状や大きさによっては、尿管の中で引っ掛かったまま長く留まり続け、

耐え難い痛みにより気絶してしまうこともある。

私の経験を振り返ってみても、たしかに痛み方にはそれぞれ個性があった。

痛みと言うか違和感のようなのが長く続くものや、

急激に耐え難い激痛に襲われたこともある。

写真の詰三郎の時の痛みも尋常ではなく、

あまりの痛みに意識が遠のき、救急車で病院に担ぎ込まれた。

その時の記憶は断片的で、何がどうなっていたのかほとんど思い出せない。

尿路結石は、安静にしていてもまったく楽にならず、むしろ走ったり飛び跳ねたりしたくなる。

体を動かすことによって、尿路の途中で引っ掛かった状態の石をズラしたくなるのだ。

2時間以上、職場のトイレでヤバい汗をかきながら、ジャンブを繰り返していたこともある。

私の好きな紅茶にはシュウ酸が多く含まれているため、

「紅茶の飲みすぎをあらため、代わりに水を3リットル飲むように。」などと医者から言われている。

だが、水はいくら飲んでも無害と思われがちだが、

水の飲み過ぎで中毒になり、死に至るケースもある。

私の場合、紅茶を3リットル飲んでも平気だが、水を3リットル飲んだら本当に体調が悪くなる。

今は紅茶に限らず、飲み過ぎはしないようにしているが、

基本的には飲みたい時に飲みたいものを飲んでいる。

私のおなかの写真を撮ると、

腎臓にはまるでアフリカの星空のように、大小様々な無数のお星さま(結石)が光り輝いている。

たぶん、私はこれからも痛い思いをするだろう。

覚悟はできている(笑)