今日は、栗を拾ってきた。

林道走り納めのつもりで、DRで山の入り口を突っついていたら、

一本の見事な栗の木に、私の目が釘付けになった。

大きく膨らみ、パックリ開いたイガがたくさんあり、

足元を見ると、めちゃくちゃデカい栗がゴロゴロしている。

この木は私有地の可能性もあるが、

張り出した枝から道に落ちている栗なら拾ってもよかろう。

ウエストポーチに少し詰めることにした。

本当に立派な栗である。

今夜は雨の予報だし、

このまま転がったままだと鳥や虫に食われたり、すぐに腐ってしまう。

ここで私に見つかったということは、

この栗たちは、

私に食べられる運命なのだろう。

拾っているうちに、

栗たちも私に拾われることをよろこんでいるような気がしてきて、

夢中になって、

「大きな栗の木の下で♪」を口ずさみながら、ポーチいっぱいに詰め込んできた。

うちの近所の公園にも栗の木があるが、

人目につく場所の栗はすぐに拾われてしまう。

こんなに大きな栗が手つかずで転がっているのはあまり見たことがなく、

興奮しながら夢中になって拾った。

こんな立派な栗なら、クマたちもよろこんで取りにくるに違いないし、

私は今、クマになってるんじゃないかとか、

時々自分がクマではないことを確認しながらも、

前世の私はクマだったような気もしてきて、

不思議とどこか懐かしい気持ちで拾い続けた。

イヤイライケレ(アイヌ語で「ありがとう。」)

山の精霊たちに感謝の気持ちを伝えて帰ってきた。

拾ってきた栗たちは、しばらく水につけ、

塩茹でしてから、冷凍する。

冷凍しておけば数ヶ月持つし、

熱湯をかけるだけで皮が簡単に剥けるらしい。

近いうちに栗ごはんにしようと思う。