私には素直になれる時となれない時がある。

たいていの場合、99%は素直でいられるのだが、どうしてもなれない時がある。

素直になれない時は心がこんがらがっていて苦しい。

色々ともがくのだが、いくらもがいても無理なものは無理だ。

今は仕方がないことだと思っている。

素直になれない時には、そうならざるを得ない理由がある。

諦めるわけではない。

だが、私以外の人も同じ条件に置かれたら、私と同じように心がこんがらがってしまうと思うのだ。

大人になってからも幼少期の体験が影響していることは少なくない。

性格というより、その人を取り巻いてきた環境が作用していると、そのように思っている。

私がこんがらがっているのにも理由がある。

仕方がないと思う。

だが、開き直るつもりはない。

自分を責めるつもりもない。

私はいつだって自らの心の解放を目指してきた。

今はとりあえず、現状を受けとめている。

ようやくここまで来れたという感じ。

これだけでもけっこうな重労働だったが、

もう何年もそこに向き合っている。

ほんの少しずつだが前進を感じている。

幼少期に刻まれてきた記憶と、その時からずっと抱えてきた感情は一生消えないかもしれない。

消そうとしてきた時もあったが、私の場合は無理だと感じている。

今は、消えても消えなくてもいいから、乗り越えようと思っている。

ごまかすのではなく、乗り越えるのだ。

そのためには常に自然体である必要がある。

忘れたり、他の感情で隠してしまうようなやり方は私には馴染まない。

幼少期の記憶はほどほどでいい。

わざわざ引っ張り出したりこねくり回すようなことはしたくない。

何気ない生活の中でかすかに頭の片隅に感じているくらいがちょうどいい。

リアルに真正面から対峙してしまうと、コントロールの難しい感情が噴き出してしまい、とても素直でなどいられなくなる。

だから、

現時点で距離を取るべきところとは距離を取っていこうと思っている。

これは自分の都合に違いないのだが、

相手に対しての、今の私のできる最大限の敬意でもある。

嫌いだから、腹が立つから距離を置くのではない。

今の私がすべきことは、

私の中の心のもつれを解きほぐすこと。

前進している実感はある。

目指すところに到達できるかはわからないが、

そこに向かって歩き続ける。