宮島沼が昨日ようやく「沼開け(ぬまあけ)」した。

先日の雨と風で一気に雪解けが進み、沼面から氷が消えた。

昨日の昼に見に行った時には、沼の隅っこにレタッチリ(コハクチョウ)が少しいただけだが、

これからはクイトプ(マガン)が増えてくる。

3月のウトナイ湖には北上マガンが6万羽集結していたというから、

そのうちのどれくらいが宮島沼にやってくるか楽しみである。

渡り鳥がここらにやって来る時期はほぼ決まっていて、3月下旬から5月初旬まで。

コハクチョウやマガンが食べているのは主に米や麦などの落ち穂。

宮島沼周辺は水田が多いため餌場には困らない。

朝になると群れで沼を飛び立ち、

近くの田んぼで落ち穂を拾い、

夕方になるとまた沼に戻ってくる。

渡り鳥たちが氷の無い湖沼にねぐらを取るのは、キツネに襲われる心配がないからである。

氷のはった状態の沼ではキツネが歩いてやってくるため安心して休むことができない。

渡り鳥たちは宮島沼の沼開けを待望していて、3月末から偵察隊が頻繁に沼の上空を旋回していた。

宮島沼が氷に閉ざされている間、

渡り鳥たちは別の寝ぐらを探さねばならない。

夜は浦臼の新沼などに分散していたらしいが、

やむなく落ち穂を拾う田んぼで夜を明かすこともある。

いつキツネがやってくるかわからないので、見張り当番を決めている群れもあるらしい。

宮島沼が沼開けしたとなれば、

周辺の渡り鳥たちが一気に集まってくることが予想される。

近年、宮島沼の水質が悪化、水深が浅くなっていることが懸念されているが、

渡り鳥たちにとって、やはり宮島沼が一番いいようだ。

今年の沼開けは遅めだったので、

渡り鳥たちが宮島沼でねぐらを張れるのは残り2週間ほどしかないが、

この春も渡り鳥たちの姿をじっくり観察していきたい。

おそらく3日後くらいにはかなりの数の渡り鳥が宮島沼に集まってくるはずだ。

今の日の出時刻から考えると、寝ぐら立ちは4:30くらいになるだろうか。

4:00には現地入りし、渡り鳥たちを刺激しないよう観察小屋に入らねば。

宮島沼については、何度かに分けてこのブログに書いていきたいと思っている。