公務員の志願者数が減っている。

公務員の人件費は今後も削減される流れにあり、部署によっては長時間労働も珍しくない。

かつては安定&安心の職業とされていたが、

最近はブラックで苦労が報われないイメージが定着し、人気が下がっているようだ。

力のある学生が卒業後の進路に公務員を選ばなくなっている。

せっかく公務員になったのに数年で辞めてしまう人もいる。

仕方がないかもしれないが、

国家の頭脳とも言うべきところに優秀な人材が集まらなくなっているのはちょっと心配である。

以前と比べ、政治主導で政策が決定されることが増えている。

世論を踏まえ、機動的に政策が立てられるのは良いことだが、

公務員の負担は増大している。

人員が削減される中、

仕事の質も量も格段に重たくなっている。

国民からの監視の目も厳しい。

こうした重圧に負けない人に役割を担ってもらいたいと言うことなのだろうが、

あまりにも酷なレベルになっている。

実際、ストレスに押し潰され、健康を損ねてしまっている職員が多発している。

病気になる前に逃げ出す者もいる。

こんな現状を見たら、学生が希望を持てなくなるのも当たり前であろう。

政治家のなり手も減っている。

国会だけでなく、都道府県議会、市町村議会でも議員のなり手不足が指摘されている。

今の力のある学生は、

組織に埋没するのではなく、個人で勝負することを志向する流れにある。

気持ちはわかる。

それはそれで良いのだが、

彼らには、その力のほんの一部でもいいから、

地域社会のあるべき姿を模索することに、振り向けて欲しいとも思う。

その方が、

政治家や官僚になるよりも良い形で、

凝り固まった世の中を変える流れを作ることができるかもしれない。

実は私も、

これまで培ってきた知識と経験を生かしたいと考えている。

そのために早期退職した。

組織の中にいても歯車の一部にしかなれないと感じてきた。

個人の力など微々たるものだが、

自身の意思を表明し、小さな実践を重ねていく生き方を貫いていきたい。

いずれは組織の外からも中からも、変革の流れが出来てくると思っている。