先月から夜勤当直をしている某医療機関で「夜間検証訓練」なるものを行った。

要するに避難訓練である。

避難訓練は子どもの頃から何度も経験してきたが、今までの私は避難する側としての訓練しかしたことがなかった。

今回の訓練で私は、

夜間事務当直としての役割を担った。

  • 火災受信機の操作
  • 消防への連絡
  • 院内放送
  • 入院患者の安全確保

火災受信機や非常用放送設備を見たことはあるが、自分の手で操作するのは初めてである。

冷静に対応すれば誤りなく操作できる仕組みになっているとは言え、

訓練なしに的確かつ迅速に操作するのは難しい。

古いタイプの設備であったが、

非常用設備の仕様は細かい基準で統一されており、

メーカーが違っても、古くても新しくても、受信機や放送設備の基本構造はほぼ同じらしい。

火災受信機で火災発生区域を特定し、

手分けして火元を確認した上で、速やかに消防へ連絡。同時に院内放送で避難を呼びかける。

夜間は職員の数が少ないので、

状況に応じて入院患者を誘導しなけれはならない。

訓練では筋書きどおりに動くことができるが、

現実には何が起きるかわからない。

訓練をしていると、色んなことが頭に浮かんでくる。

火元が特定できない場合、

防火扉の開閉ができない場合、

職員間の連絡が取れなくなってしまった場合、

など、考え始めたらきりがない。

訓練の意義は、

想定しうるあらゆることへ思いを巡らすことにある。

私がここで夜勤当直の仕事をするのは今月23日まで。

今日を含めてあと6回だけだが、

とてもいい経験ができたと思っている。