昨日、姪っ子が高校を卒業した。

うちから学校に通った期間もあったので、私としても感慨深いものがある。

姪っ子は芯がしっかりしている。

迷いや葛藤もそれなりにあるだろうが、

傍目には躊躇しているところがない。

子どもと言っても、

たまたま自分より少し後に生まれてきたと言うだけで、

大人が教えることなどあまりない。

つくづくそう思う。

大人にできること、大人がなすべきことは、あまり子どもの邪魔をしすぎないこと。

息を吸うようにして子どもを信じ、

遠くから見守る。

子どもが自分の足で見えないところへ行ってしまうまで、

遠くから見守り続ける。

そんな大人で私はありたい。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

卒業式と言えば、

私は中学卒業の頃を思い出す。

36年前の春、私は高校受験に失敗した。

滑り止め校を受けていなかったため、

どうしたらいいかわからず、頭の中が真っ白になっていた。

部屋の中で、一人きりで頭から布団を被り、何時間もじっとしていた。

時間が経つのを感じないように、

斉藤由貴の卒業を何度も何度も繰り返し聴いていた。

結局は面接で某高校に入学したのだが、

あの時の気持ちを忘れることはない。

あの時は、

中学2年の時の担任の先生が、私のために一生懸命に動いてくれたと聞いている。

大学受験の時、仕事が苦しいと感じた時など、

節目節目で、

先生の声が聞こえてきて、不安な心を落ち着けることができた。

私は先生のことを好きだったが、

先生にしてみれば、私もたくさんいる教え子の一人に過ぎなかったはずだ。

でも先生は、

いつも淡々としていたけれども、

誰に対しても手を抜くことがなかった。

先生は亡くなってしまったが、

私は今も先生に見守られている。

姪っ子が作ってくれたクリームチーズケーキを食べた。

すごく美味しかった。