もうすぐ3月になるというのに、岩見沢ではとんでもない雪が降り続いている。

昨日は隣町の新篠津の道道で息子の軽自動車が立往生した。

ほぼ視界ゼロの暴風雪の中、前後の車数台とともに6時間以上狭い車内に缶詰となった。

少しでも動けなくなった車は、あっという間に雪に埋まっていく。

動けなくなっても車内で暖が取れると思う人もいると思うが、

雪でマフラーが埋まると一酸化炭素が逆流するため、エンジンは切ることになる。

マフラー周辺の雪を除ければいいと思うかもしれないが、

視界ゼロの猛吹雪の中、除雪作業は簡単ではないし、

除雪したところで、数分でまた完全に埋まってしまう。

息子の車は寒さでバッテリーが上がり、暖を取ることはおろか、スマホの充電さえもできない事態に陥った。

早くから道路管理者やJAFに連絡していたのだが、あまりにひどい吹雪のため救助の見通しがつかない。

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夕方に息子生還。

たまたまいつもより厚着をしていたので助かったが、

息子だけでなく、家にいた私と妻も久々に怖い思いをした。

日没前に除雪隊が到達し、

親切な方がバッテリーチャージまでしてくれて事なきを得たらしい。

本州では気温が上がり、梅や桜の開花情報も飛び交っているが、

北海道はまだ雪が降る。

それもただの雪ではない。

春が近づくと、上空で寒気と暖気がぶつかりあい、局所的に凄まじい暴風雪が吹きつけてくることがある。

西高東低の冬型の気圧配置では筋状の雪雲が発生しやすくなるが、

この雪雲が、長く岩見沢上空に居座り続けている。

今朝の岩見沢は積雪深205cm。

2月下旬の岩見沢としては、おそらく観測史上最高を更新しているのではないか。

今回の大雪が始まる前、一昨日の岩見沢の積雪深は約140cmだった。

一晩で60cm積雪深が上がるとこんな感じになる。

1階の窓の半分以上が塞がり、家の中が暗い。

昨夜寝る前にあんなに雪かきしたのに、

今朝はこのとおり。

屋根雪と雪庇の様子、ボイラーの排気口も確認しないといけない。

岩見沢は自然が豊か。札幌にも近く、とてもいい町なのだが、

この雪だけは、本当にひどいと思う。

だが、忘れかけていた畏怖の念を思い出させてくれているようでもあり、

この大雪を、胸に刻み込んでおこうと思う。