昨夜たまたまテレビをつけたら、スキージャンプ女子W杯をやっていた。

私は子どもの頃からスキージャンプが好きで、見始めると釘付けになる。

前日の試合で高梨沙羅選手が今季初優勝を果たしており、

高梨や高梨のライバルたちがどんなジャンプをしているのか無性に見たくなった。

舞台は前日に続きオーストリアのヒンツェンバッハ(HS90)。

今シーズンは、1月に予定されていた札幌と蔵王の日本シリーズがコロナで全て中止となるなど、例年に比べ消化試合数が少なくなっている。

3シーズン連続でW杯総合優勝中のルンビをはじめ、ここ数年ランキング上位を占めてきたアルトハウス、イラスコシュトルツなどが表彰台に上がっていない。

クラマーやクリジュナル、オプセットなど若手の台頭が目立つ中、

高梨もまずまずの成績でここまで総合3位。

1本目の高梨は89.0m。

予選に続き首位の成績だが、

2位オプセット、3位クリジュナル、4位ルンビまで距離にして1mほどの中にひしめく。

僅差だが、たしかに高梨の調子は良さそうだ。

私は高梨のジャンプが好きだ。

技術的なことはあまりわからないが、

調子の波に左右されることなく、空中での前傾姿勢に一貫したものを感じる。

信念と才能が自然と融合しているようで、とても美しい。見ていて惚れ惚れする。

2本目、ルンビとオプセットが失敗するが、クリジュナルが90.0mを飛んで高梨にプレッシャーをかける。

見ているこちらが緊張してきたが、

高梨の表情は落ち着いていて、

「あっ、なんかいいな」と思った。

自然な飛び出しだがいつも以上に力強さを感じた。

最長不倒92.5mで完全優勝。

約2年ぶりのW杯連勝で、通算59勝はルンビの30勝を大きく引き離しダントツの1位。

10シーズン連続でW杯優勝というのも凄い。

長きにわたり世界の第一人者として君臨し続けるが、初々しさを失わないところがまたいい。

二女と同級生ということもあり、まるで娘を見ているよう。

これからも応援し続けたい。