私の住んでいる岩見沢では、12月に入ってから例年以上の雪が降っている。

北海道の雪と言えばサラサラフワフワのパウダースノーを連想する人も多いと思うが、

今時期の雪は比較的湿り気があり、地面もまだ完全に冷え切っていないので、地上に降り積もると重く固まりやすい。

長時間放置しておくとだんだん除雪作業が大変になるので、今朝も早めに作業してきた。

今は車置場の除雪をしたついでに近所の三井グリーンランドスキー場の様子を見に来ているが、

広い駐車場は空っぽで、リフトも動いていない。

私の冬はスキーよりワカサギ釣りを楽しむ方だが、綺麗な雪がたくさん降ったのにもったいない気がする。

スキーヤー(死語かも)はかなりムズムズしているのではないか。

手に雪を取ってみると、やはり湿り気があって雪玉を作りやすい。この雪はスキーより雪合戦向きかもしれない。

そう言えば、子どもの頃は友人たちと近所の公園にかまくらのような基地を作り、毎日暗くなるまで雪合戦に興じていた。

仲間と作戦を立て、作戦に合わせて相手に気づかれないように、基地を改造したり雪玉の補給をしたり。かなり熱中した記憶がある。

真剣だから精神も感覚も研ぎ澄まされていて、今では信じられない動体視力と反射神経で動き回っていた。

シャアやアムロが無数の弾の直撃を避けるように、空から降りてくる雪から逃げ回ったり、

反対に、

ゲームウォッチのファイヤをするように、雪が地面に降りる前に全部受けとめようとしたり。

思い出すと笑ってしまう。

今、ここの空は薄曇りで、粒の大きめな雪がフワフワと降りてきている。

アイヌ語で雪のことをウパシ(ウ=互いに、パシ=走る)と言うが、この雪は走ると言うよりゆっくり歩いているように見える。

今の私はこの雪を静かに眺めるだけだが、

たくさんの仲間が次々と降りてくるようで少しウキウキしている。

岩見沢では年の3分の1は雪に閉ざされる。

不便と言えば不便だが、雪が降るからこその岩見沢だとも思う。

雪は色んなものを優しく包みこみ、新しい気持ちにさせてくれる。

51年ここで生きてきた私には、これでちょうどいい。

心地よいリズムを感じている。