コロナの感染拡大防止が強く叫ばれる中、ブレーキとアクセルを同時に踏むようなものだとしてGoToキャンペーンが叩かれている。

巷では「コロナ禍の中、GoToは善か悪か」、こればかりが議論されているように見える。

だが選択肢はそれだけではない。

全否定したくなる人の気持ちもよくわかるが、どんなに否定したところで今さら完全になくすことはできない。

真っ向から対立するから前にも後ろにも動けなくなってしまう。

そうであれば、

もっと幅広い視点から、事業をより良い形に作り変えることを考えてみたらどうか。

おそらくその方が現実的だし、無駄な論争とストレスを減らし、国益に繋げることができると思う。

コロナ禍の中、旅行費用の負担が軽減されるのはとてもありがたいことだ。

ホテルや飲食店としてもお客が旅行しやすい仕組みがあった方がいいと思う。

それなら続ければいいではないか。

せっかく出来上がった仕組みをわざわざなくしてしまう必要があるのか。

世間が神経質になっているのは、

景気浮揚を目的としたGoTo事業の理念に違和感を覚えているからではないか。

ならば理念を見直し、よりすっきりした形で予算を使えるようにしたら良いのではないか。

感染拡大防止のために行動抑制が必要になる場合もあるが、

そこに悪影響を及ぼさないように事業設計することも可能なはずだ。

私は、遅かれ早かれベーシックインカム的なものを導入していく必要があると思っている。

その先駆けとしてGoTo事業を変形させ、社会にとけ込ませてみるのも一案だと思っている。

消費者の消費行動を支え、同時に宿泊や飲食業界の崩壊を防ぐための事業として、位置づけをし直してみてはどうだろう。

現政権が嫌いだとか、観光ばかり優遇するのが面白くないとか、

GoTo事業の欠陥を指摘することもたしかに必要だが、

感情的なままでは、いつまで経っても建設的な議論を始めることができなくなくなってしまう。

ここに書いたことは少し飛躍したところがあるかもしれないが、

GoToに限らず、

不毛なバトルから脱却し、穏やかに建設的な議論ができる社会を手繰り寄せたいと思う。