今の私は誰がどこで何をしようがあまり気にならなくなっている。
いくら私が気にしたところで、不条理なことや、人の道から外れたことはなくならない。
もちろん、酷いことが起きれば残念に思うし、無関心なわけではない。
だが、そこに気を取られ過ぎていても仕方がないと思っている。
人生の時間は限られている。
特に私くらいの年齢になると、やるべきことが山積みになっていてやたらと忙しい。
例えば、今の政治についても色々と思うところがあるのだが、基本的には眺めているだけである。
今は私のような人が多いのではないか。
いちいち振り回され、その都度指摘していたらそれだけで疲れてしまう。
貴重な時間を取られ、だんだんと心が汚れてしまう。
権力の暴走は許してはならず、常に監視し、指摘、是正していかないといけないのだが、
そのために私の人生を犠牲にしようとまでは思わない。
今の私はそんな感じだ。
もちろん私も今の政治には大いに不満がある。
とにかく民意が反映されていない。
それ以前に大衆がスポイルされてしまっていて、騙されても気づかない。何も感じなくなってしまっている。
権力は大衆の諦観の上にあぐらをかき、搾取を続けている。
こうしたことに気づいて、世の中を変えようと考えるのはとても疲れることだ。
だから考えること自体をやめてしまう人がものすごく多い。
だが思考停止してもそこから逃れることはできない。
言うべき時には言う。そして愚痴だけで終わるのではなく、自分の人生を生きる。
今の私はそんな気持ちでいる。
たぶん、口で言うだけじゃ何も変わらない。
今の社会の問題点を指摘するだけではダメなのだ。
結局、自分がどう生きるかに跳ね返ってくる。
自分の人生は自分で切り拓くしかない。
だから、これからの私はそこに集中してみようと思っている。
自分の人生と向き合う。
とてもシンプルなことだが、現実には簡単なことではない。
せめて口だけでも、不満を吐き出したいと思う気持ちもわかる。
口だけでも言いたい人は言うべきだろうが、
何かしらの試みを積み重ねていくイメージを持たないと、どこかで苦しくなってしまうはずだ。
その意味で、今の私は少しせっかちになっている。
愚痴だけ並べたり、評論に終始することができなくなっている。
要するに、どんな未来を思い描いていて、そこに向かって何を始めているのか。
今の私の興味関心はそこに集約される。