第61期王位戦では藤井聡太棋聖に破れ失冠してしまったが、私は木村一基九段が好きだ。

居飛車党で飛先を突いてからの横歩取りや8五飛など、序盤構想に共感するところが多いだけでなく、

なんと言っても「千駄ヶ谷の受け師」とも称される驚異的な粘り腰からの逆襲が痛快。

私とはレベルが全然違うが、私の理想と考える将棋を指していて、見ていても感情移入しやすい棋士の一人である。

同世代でもあり、どことなく私の大学時代の寮の先輩に似ていることから勝手に親近感を持ってもいる。

今回は悔しい結果となったが、いつか藤井からタイトルを奪還して欲しい。

中年の星、オジオジ先生の意地の巻き返しを期待している。