児童相談所に勤めて感じていたこと

私は2019年3月まで道内の児童相談所で里親関係を担当していた。

不足している里親を増やし、要保護児童の里親委託を推進するのが主な役割である。

一般に家庭環境に恵まれていない児童は自己肯定感が欠落していることが多い。

心の支えになるものが少なく逆境を乗り越える力に乏しいなど、自己肯定感が低いまま成長していくことの弊害が指摘されている。

特に幼少期において家庭的な雰囲気の中での生活体験が重要であり、施設では担えない役割が里親に期待されている。

実は、日本は欧米諸国に比べ里親委託率が極端に低く、いまだ20%に満たない。

もちろん、里親の絶対数が足りないこともあるのだが、

子どもが里親に懐いてしまうことを嫌う親が実に多い。

自分では子どもを育てることができないことがわかっていても、なかなか子どもを手放さない。

心情的には理解できなくもない。私も子どもは実の親と過ごすのが一番いいと思っている。

だが、何をどうしても子どもを育てることができない親はいる。けして少なくない。

親自身にその自覚があったりなかったり背景や事情は様々だが、

とにかく、生活の場を自分で選べない弱い立場の子どもたちをどうにかしないといけない。

児童相談所時代を振り返ってみると、いくつもの辛い現実に直面し戸惑うことの連続であった。

子どもをまるで手荷物のようにしか見ていない親が多いことに愕然とした。

私は道を早期退職したが、こうしたことへの問題意識を今も持ち続けている。

ありがたいことに何人かの里親さんと今もご縁が続いており、継続して考える機会にも恵まれている。

今までは組織の歯車の一つとしての動きしか取れなかったが、

これからは組織の外側から、何かしらの形で関わっていけたらと思っている。

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