7月下旬から株価の下落を予想していたが、ここのところあまり下がっていない。

4〜6月期の企業決算が次々と発表され、コロナ禍の直撃を受けた銘柄を中心に株価の下落が見られてはいるが、思っていたほどの下げではない。

聞くところによると、アメリカのコロナ新規感染者数の伸びがピークアウトしたとの見方が一部にあり、それが好感されて株価が維持されているという話がある。

本当に?

ピークアウトと言えるほど沈静化しているとは思えないが、相変わらず過大な期待感みたいなものが市場を支えているようである。

いくら株価が高くても、それで飛行機が飛ぶわけでも、飲食店が繁盛するわけでもない。

実体経済と市場の乖離はどこかで解消されるしかないと思っているが、もしかして違うのだろうか。

私は5月末から下落に備えていたが、あれからズルズルと、もう2ヶ月以上経っている。

さすがにアメリカ大統領選までにはまとまった調整が入ると思っているが、

ひょっとすると、今のような微妙な空気のまま、どっちつかずの揉み合いが延々と続くのかもしれない。

なにしろ、今は史上空前の世界的金融緩和でどこの市場もお金でジャブジャブだ。

今の市場は、私たちの知っている市場ではなくなっているのかもしれない。

かつて膨らみ過ぎた風船は、破裂して私たちの手元に戻ってきたが、

バルンガを想起させる、このコロナ風船はどこまで膨らんでゆくのだろう。

このまま大きくなって、もっと遠くに、誰も知らないようなところまで飛んで行ったりして。