公務員を退職してからの私は、定職に就かず全ての時間を自由に過ごしている。

まず、好きな時に好きなことをしているので、ストレスから解放され、健康状態が良くなった。

また、思いどおりの結果がすぐに得られなくても、様々なことに挑戦し続ける気持ちが定着しつつある。

要するに元気になった。

しかし、やりたいことをやり続けるためには、家族の生活の安定が前提となる。

私は、あのまま公務員を続けていては自分たち家族の生活を守れないと考え退職を決めた。

公務員在職中に感じていた経済的な不安。これが退職を決断した大きな理由である。

私がこんなことを言っても、公務員は地位と給与が安定していると一般に思われているので、ピンとこない人も多いと思う。

だが、

これからは公務員であっても給料や退職金が減ることが予想され、AIなどによって大規模なリストラが始まる可能性もある。

それよりも何よりも、

公務員は副業が禁止されているので、在職中は自立した生活を送るためのスキルを身につけることができない。

これが一番大きい。

公務員を続ける方がはるかにリスキーだと、私はそう感じてきた。

だが公務員神話は根強いものがある。

誰かが退職したと聞けば、「あの人も仕事が辛いから逃げ出したんだ。あの人も適応障害の落伍者なんだ。」と思う人も多い。

言い訳するつもりはないが、私の場合で言えば、27年もやってきたことなので、続けようと思えば続けるのは難しいことではない。

保健福祉系は過酷な部署が多く、長期にわたり髭剃りと寝袋を持ち込んで仕事したり、児童相談所や保健所など住民対応の最前線でも色んな経験をしてきた。

その意味では、今さらどんな目にあおうが、全然どうということはない。

また、

私が辞める時には部下の仕事を見ていればよい立場になっていたので、見方によっては、以前と比べ楽になっていたとも言える。

少なくとも、仕事がキツいから辞めたわけではない。

私の場合、モチベーションがイマイチってことに加え、先に挙げた経済的な理由が大きい。

これからの時代は官民問わず、複数の収入口を作ることを考えないと自らの生活を守ることができないと思う。

もちろん、公務員を退職した私がこれからの家族を守れるのかどうかはやってみないとわからない。

だが、公務員を続けていたら安泰なのかと言えば、けしてそんなことはない。

これからの時代を考えた時、

何かにもたれ掛かるような、依存する姿勢では通用しないと思うのだ。

自らの責任において、自分の頭と体を使ってやっていくことが必要だと感じている。

今は、早くに公務員を辞めて良かったと思っている。

なんの実績もない私がこれからの時代を生きていくためには、一定の社会的信用が必要になってくる。

だから普段から考えていることを書いたり喋ったりしながら、小さな実践を地道に積み重ねていく。

それと並行して、経済を学び、資産を適切に配分、活用することが大切だと考えている。