一昨日、いつものようにDRで山に入ったら、立派なフキがたくさん生えていた。一つ一つと話をして家族で食べる分だけ採ってきた。

目安は片手で持てる分だけ。それをマキリ(小刀)で半分くらいの長さに切って、背中のリュックに入れて帰ってきた。

帰ってから、すぐに下茹でして皮を剥き、水につけておいたのだが、

私はこの時に重大な失敗を犯してしまった。

下茹でする時は、大きな鍋に水を入れ十分に沸騰してからフキを入れなければならないのだが、

横着して水が熱くなる前から鍋にフキを入れてしまったのだ。

美しい姿をしていたフキたちの半分は真っ黒に変色し、ほとんど食べられなくなってしまったのだ。

一本一本と話をして、「採っていいよ」と言われてから採ってきたフキなのに、私は大変なことをしてしまった。

昨日はずっと、その事が頭から離れなかったのだが、

昨夕から何故か腰が激しく痛みだし、大変な目にあった。

これは、あの山のカムイたちがいい加減なことをした私を戒めたのだと思っている。

昨夜の私はいつもよりも反省の気持ちを込めてお祈りをした。蒲団の中であそこの山のカムイたちに謝罪し、今回の失敗を無駄にしないことを誓ってから眠りに入った。

向こう一週間はほとんど歩けないのではないかと思っていたくらい酷い痛みだったが、

今朝目が覚めてからは徐々に痛みが小さくなり、力仕事以外ならほとんどのことはできるようになってきた。

カムイたちはいつも私を見ているのだと思う。監視されているというよりは見守ってくれているような感じがしている。

わざわざ山まで行かなくとも、どこに居ても同じように見られている。

今夜の夕食の味噌汁にもフキを入れ、感謝しながら家族で美味しくいただいた。

とてもありがたいことだ。今夜もお祈りする。そしてまた近いうちにあの場所に行って、カムイたちの声を聞いてこようと思っている。