新型コロナウイルスの感染拡大により、政府から緊急事態宣言が出されてから2週間以上が経過した。

3密を避け、不要不急の外出を控えるように言われてからは、理美容店の客足もかなり遠退いている。

そろそろ髪が伸びてきたことを気にしている人も増えてきているに違いない。

この機会に、

ヒゲも髪もとことんまで伸ばしてみようと考える、脱サラ検討中の中年サラリーマンがいれば、

日常のケアが面倒なので、潔くピカピカのツルツルに自分で剃りこんでしまおうと考える、普段から薄毛に悩むお兄さんもいるはずだ。

基本的に人と会わないので、普段からやりたいと思っていたけどできないでいたことができる。今は、またとないチャンスなのだ。

物資が不足する中、時間を持て余す人も多い。

長い髪を丹念に編み込めば、マスクだけでなく、お洒落な帽子やマフラー、手提げ袋なども作れそうだし、

自身の伸びた髪をそのまま筆にして、前衛的な作品を量産する書道家や画家が出てきても不思議ではない。

一般的な家庭では、

お母さんが子どもたちの髪を切るだけでなく、小学生の息子に髪を切ってもらうお母さんもどこかにいるだろう。

さらには、三つ編みやポニーテール姿の自撮り写真をSNSに上げる男子中高生もいるはずだし、

時計を200年ほど昔に戻し、月代(さかやき)スタイルで押し通すことを決意した、時代劇好きのおじさまもいるのではないか。

アフターコロナの新しい社会は、

ヘアスタイルにも自由で斬新な発想、実践者が増えることにより、新しい市場が生まれるに違いない。

これは28年前の私。当時の私は自由だった。

今は、理美容店のみなさんも本当に大変だと思うが、見方を変えれば新しい流行の波を作ることのできるチャンスなのかも。