先日、生ニシンの塩焼きに失敗していたのでリベンジを試みた。

いつものスーパーで、なんと2尾で50円。

前回(3月3日)は、

鱗を落とさず、内臓も取らず、洗わず、塩も振らず、水分を拭き取らないまま、いきなりフライパンで焼いたのであった。

その結果、

焼き上がる前から身はボロボロになり、大量の鱗が混ざってしまった。めちゃくちゃ食べずらく、塩味がなくて物足りない。

丸干しとの違いを痛感した。よい経験だったがこのまま忘れてしまっては意味がなくなる。私の場合、おそらく1年も経てば同じことをやりかねない。

なので、前回から12日経った今日、リベンジすることにした。

前回に横着したのには少し訳がある。

実は、私は魚を捌くのがひどく苦手なのだ。面倒くさいとかではなく、血を見た瞬間に目眩がしてしまうのである。

私は魚を釣ってきたとしても自分で処理できない。釣りは好きだが、釣っても捌けないからハマることができないでいる。

サンマの頭を落とすだけでもしんどい。どうしてもと言われたらやると思うが、具合が悪くなってしまうのでほとんどやらない。

そんな私だが、

なんだかこの春は少し気分が違うのだ。スーパーで生ニシンを見た時、「自分でやってみようかな」という気持ちがあることに気がついたのだ。

前回は買ってきたのはいいが、やはり土壇場で自信がなくなってしまい、結局、処理を一切しないままいきなりフライパンで焼いてしまったのだ。

これが今日までの私の気持ちの流れなのである。

下処理の必要性を痛感している今、自分でやってみようという気持ちがかつてないレベルに高まってきている。

苦手意識を大きく上回るやる気に満ちていたので、さっそく始めることにした。

頭を落とし、鱗を落とし、腹を割いて内臓を取り出す。全体を水でよく洗ってから水気を取り、塩を振ってしばらくおいておく。

内臓を取るところが一番辛かったが、胸の奥からこみ上げてくるものを必死にこらえながら、やり遂げることができた。

塩を振って一時間なじませた後、フライパンで焼いた。出来映えは前回とは雲泥の差で、妻と一緒に美味しくいただくことができた。

やってみてよかった。満足感がある。苦手意識は変わらないが、少しずつ慣れていけそうな気がしてきた。

些細なことでも新しいことに挑戦するのはいいものだと思った。