ニューヨーク市場でサーキットブレーカーが発動されたと聞いた。

サーキットブレイカーとは、「売りが売りを呼ぶ急激な下落局面において、値動きの幅が一定のラインを超えたところで強制的に市場を停止させる制度」のこと。

要するにヒューズを飛ばして危険を回避する仕組み。

なりゆきに委ねられるのが市場の基本原則だが、1987年のブラックマンデーをきっかけに過剰な下落を避ける目的で考案され、先進国の株式市場では一般に導入されている。

アメリカでは、S&P500の値動きが以下に該当した時に発動される。

  • 【Level 1 】- 9:30~15:25の間にS&P 500が前日終値より7%下落したら15分間取引停止。
  • 【Level 2 】- 9:30~15:25の間にS&P 500が前日終値より13%下落したら15分間取引停止。
  • 【Level 3 】- 時間帯に関係なくS&P 500が前日終値より20%下落したらその日は取引停止。

今回のサーキットブレーカー発動は、この【Level 1】に当てはまる。

日経も急激な下落局面にあるが、日本市場のサーキットブレーカーは先物とオプションのみであり、現物株式は対象外。今後の状況しだいでは現物株式でもサーキットブレーカーの導入が検討されるのだろうか。

日本での発動事例を調べてみると、

2001年の同時多発テロ、2008年のリーマンショックに伴うアメリカ市場の混乱の影響、2011年の東日本大震災のほか、2013年と2016年にも日経平均先物(大証)の取引が中断されている。

思ったより発動されている印象。今後の世界市場の動きはどうなるだろうか。