日商簿記検定の3級を受験してきた。

落ち着いて臨むことができ、終了時には満点の手応えがあった。

貴重な体験だったので、忘れないうちに振り返っておこうと思う。

解き始める前に、まず問題全体を冷静に見渡してみた。

第1問から始めるのが一番いいとは限らない。どの順番で進めて、どこにどれだけの時間を投入するのか、最初にイメージしておきたい。

第1問と第4問はそれぞれ3分以内で確実に片づく。第2問も10分あればできる。ここまで確認含めて合計20分とみた。

問題は第3問と第5問である。

問題用紙を開く前から、ポイントは第3問と第5問の時間配分だと思っていた。

第3問の仕訳は簡単そうだが数が多い。仕訳をいちいち紙には書かず直接答案用紙の試算表に書き込むやり方も有力なのだが、それだと答案用紙に小さい字が錯綜し混乱してしまう可能性がある。時間がたくさんあるならメモ用紙に全仕訳を書き出したいところだ。

そこで第5問を眺めてみた。

第5問は試算表の方が得意なので、B/SとP/Lを見た瞬間に少し嫌な予感がしたが、よく見ると決算整理仕訳にあまり時間がかからないことがわかった。

第3問に60分以上の時間を確保できそうなので、第3問ではメモ用紙に全ての仕訳を書き出すやり方でいくことに決めた。

ここまで見て、イレギュラーな事故が起きた場合の対処法も含め、全体の戦略イメージが自然に頭に浮かんでいた。

頭に浮かんでいた大まかな流れは、

第4問(理論)2分→第1問(仕訳)3分→第2問(帳簿)10分→第5問(財務諸表作成)20分→第3問(残高試算表)60分。

ポイントは第3問でつまらないミスをしないこと。これはそのための順番と時間配分なのだ。

いきなり解き始めるのではなく、まず最初に全体イメージを持つことが大事だと思っている。

方針が固まったので、迷いなくするすると第4問(理論)から解き始める。

第4問と第1問はほとんど条件反射で頭を使うところがない。第2問も単純作業のみ。ここまで確認含めて所要20分。予定どおりのペースで第5問に進む。

第5問は決算整理仕訳が単純すぎるため、勢いでダイレクトに答案用紙に書き込んでいった。

これは問題用紙。ここから答案用紙のB/SとP/Lを作る。

けして悪い手法ではないのだが、今までこうしたやり方をしたことがなかったので、途中で転記ミスなどが気になってしまい、検算に少し時間がかかった。

でもまあ支障なく仕上げることができた。ミスしそうなところのチェックをしたが異常なシグナルは出てこない。

ここで時計を見ると残り70分以上ある。

ここまではパーフェクトの感触がある。いい感じでラストの第3問までやってきた。

第3問はボリュームがあるが難しいわけではない。怖いのは書き間違いだ。段ズレして混乱したり、桁を一つ間違えたり。

だが時間があるので焦ることはない。ゆっくり確実に仕訳してメモ用紙に書き込んでいく。

第3問(左)と、全仕訳を書き込んだメモ(右)

特に悩んだり引っ掛かるところもない。仕訳を書き終えたら、各勘定毎に何度も検算しながら残高試算表に書き込んでいく。

ボリュームがあるためミスが出やすいのだが、ひとつひとつ何度も確認しながら試算表を埋めていった。

これ以上何もすることがないというくらい丹念に仕上げた。

そして試験終了時間の10分前、なんとも言えない心地好い達成感に包まれた。

簿記3級はけして難しいレベルではないが、理解しているだけでは合格できないと思う。

それなりに頭と時間を使って丹念に準備してきてよかった。

久しぶりの解放感。

家族のリクエストで、とんかつ玉藤と〆にサーティワンに行ってきた。

ゆたかなおなかになりました☆

玉藤のテーブルで料理を注文してからスマホで調べものをしていたら、

ネット上に早くも第154回の正答速報や解説動画が溢れているではないか。

ものすごい時代になったものである。便利にもほどがある。

記憶が鮮明に残っているので、手元に問題用紙がなくても余裕で答え合わせができる。

あらら、一ヶ所書き間違えたかも。

家に帰ってから再確認したが、残念ながら満点ではなかった。

結果は94点。

第5問の損益計算書で、法定福利費の記入時に痛恨の桁違いミス(10,000円と書くところを100,000円と書いてしまっていた)。玉突きで当期純利益も狂ってしまった。

しかし、十分な達成感と満足感がある。

ここを土台にして次は2級を目指す。さらに難関と言われている全国通訳案内士の資格取得も目標にしたいと思っている。